平成15年10月09日

 私たち日本青年社は現行自衛隊を「違憲自衛隊」として自衛隊の存在を規定し憲法九条の改正を主張し「自分の国は自分で守る」との普通の国になることを一貫して主張してきた。今日、自民党及び民主党の過半が憲法改正を主張していることから、ヌエ的存在の自衛隊を正式な国軍として認めることによって世界の諸国家と対等な関係を築くにはこのことが第一番に挙げられるからだ。

日本国憲法
第二章 戦争放棄
第九条(戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認)
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 私たち日本青年社は全面的な憲法改正を主張しているが、このことは国会の議論が統一されるためには相当の期間を要することから、まずは「普通の国」にを要件として満たすため「憲法九条の改正」を強く主張したい。自衛隊が国軍として認められるならば、一番ヌエ的な憲法違反が解消されるからである。
 と同時に、現在世界各国で起きている紛争に軍隊を派兵することが容易になることもその理由の一つだ。


富葉の「アヤ」に終止符を
 そもそも現行憲法はアメリカによる占領憲法であり、日本国民による憲法ではない。そのような憲法を持った国など、世界を探しても日本だけだろう。長年政府与党に居座っている自民党は、党是として「憲法改正」を掲げているが、憲法改正する度胸はなく、党内に「憲法調査会」外では「憲法公聴会」を開いたぐらいで、憲法改正を具体的な日程に載せたことはない。このため日米安保条約下、米国の要請に応えるどころかオタオタしているのが現実だ。いみじくも今回の米英軍のイラク攻撃に対して小泉総理が「紛争地域に危険地帯があるかないかわからない」と、当たり前な答弁をする始末である。世界から見れば日本の自衛隊は装備のためアメリカに次ぐ費用を費やし、近代的な武装力を保持している。これが国軍でないというから、世界から笑いものにされてしまうのだ。


憲法改正の機は熟している
 こうした現実と憲法の背理を真剣に考えだした自民党議員、民主党の過半の議員が一日も早い憲法改正を望むようになってきている。考えなくてもそれは当然のことだ。小国・いびつな国=北朝鮮から馬鹿にされているのが現状だ。つい最近まで、どの政党も北朝鮮の日本人拉致を認めようとしなかったことからも、日本国は相当な“平和ボケ”となっていたことは、この事実からも明らかである。こうした現状があるから、昨年の日朝交渉で五人が帰国したものの、あとは今なお北朝鮮に留置されたままだ。このため、この問題は六ヶ国(日米中韓露北朝鮮)会議に解決の糸口を見出すほかないのである。


各国の対立・民族紛争がある以上国軍は不可欠だ
 二十一世紀は、各国民は平和的に豊になることを夢見でいた。しかし、一昨年の九月に起きた米国同時多発テロは、二十世紀が多難な時代を送ったように、二十一世紀も暗雲の時代として幕を開け、さらに困難な世紀を予感させている。事実、パレスチナ紛争、米軍のイラク攻撃、印パ紛争などに見られるように解決の展望は全く見えない。これらは現実に起きている紛争の象徴であり、どこで何が起きるかわからない時代として見るべきだ。こうした世界情勢の中で「非武装中立」など幻想にすぎないことは明らかだ。このことから、自衛隊を名称は何であれ違憲状態のまま放置するのでなく、憲法上正規に認知すべきなのだ。このためには、さきに述べたとおり「普通の国」になるべく改正することが不可欠である。


克服すべき課題

 憲法改正には、占領憲法といえども憲法にのっとった改正しか方法はない。国会議員の三分の二以上の賛同があったとしても、次に待っているのは国民投票で過半数を得ることがひつようだ。これは結構難題である。今の総選挙では無党派層が動いただけでも予想が覆えることが多い。これが憲法改正の国民投票ともなれば、現在全く投票に行かない完全無党派の存在を無視するわけにはいかない。このことかち、日本青年社は提案する。「憲法改正特別委員会」の設置を。この会は国会での改正に必要なで三分の二条項をクリアするだけではなく、もっと大きな任務を持たせなければならない。つまり、日本国民総体を対象として憲法改正の同意を得るため日本国民を組織化する重大な任務を持たさなければならない。そのための創意工夫は国会が負うのが当然と考える。こうした視点を持たない憲法改正論者は不要であるとまで私たちは言いたい。難問に取り組み、過半数条項を突破してこそ国会議員の責務なのだ。


時代は憲法改正を要請している
 さきにも見たように、二十世紀は紛争と紛争の火種ばかりである。北朝鮮に馬鹿にされても安穏としているのは本当の馬鹿だ。経済大国に酔ってばかりいるのではなく、国民の目を政治・軍事に向かわせなければなるまい。こうしたことをしない限り憲法改正への道は切り拓かれないし、日本が世界から「普通の国」として見られることがないことを知るべきだ。機は熟している。憲法改正の時だ。そのためにも政府与党が先頭に立って民主党を先導することが小泉第二次内閣の任務だ。


“今こそ憲法改正を”

“今こそ憲法九条改正を”