平成15年01月01日元旦
桑原 徹

 19世紀・20世紀は白人が人間世界を獰猛に地球丸を支配した時代だった。白人同士の殺し合い、有色人種に対する非人間的扱い、蔑視と奴隷化が支配的だった。

 その中で、明治維新と大久保利通を先頭とした「近代化」でこの種の扱いを受けず、「白人支配の代行」を負わされたのだ。

 だが、日本とて有色人種、アングロサクソンによる妨害の中で,「米・英」と戦う以外、退路を絶たれたのだ。加えて、広島、長崎への原爆投下は白人による「有色人種」を実験台にするといった決して許されない、忘れ得ぬ残膚行為だと断じなければならない。

 こうした中で、21世記は、世界の人口の過半を占める有色人種が世昇をリードする役割を持っていると考える。

 それはヴェトナム戦争による巨人=米国が敗戦に迫い込まれ,日本、中国、韓国の前進の中、アジア世界に地域経済、政治的共同体が生まれる基礎が今、存在している。

 北朝鮮も金正日総書記が、金日成の軍事・封建体制と闘い、不十分とはいえ「日本人拉致」を認め「日本国に謝罪」した。日本人の多くは「金正日体制打倒」を掲げているが、金正日総書記と軍部と権力抗争が激しいこと、「北朝鮮国の謝罪」にもっと眼を向けるぺきだ。

 「太陽は北風に勝つ」のが定説だ、と思い起こせば良い。

 改革・開放の旗手「金正日」が勝利するなら東ロシアーヴェトナムに西太平洋経済圏が可能だからだ。

 「日出ずる国から日の没する国」寸前の日本が採る道はこれだけだ。

 この道を進めば21世紀は南太平洋の時代〜アジアの時代が切り拓かれるのだ。同時に、アメリカ外交に頼り、「豊かな生活に浸っていた」日本外交の質が飛躍するチャンスでもある。

 福田内閣、あっ違った小泉内閣の「丸投げ」に終上符を打ち、「国益」が問われている時、日本国挙げて「日本再建」に乗りださなければ、アジアの「孤島」になることを知るべきだ。

 私たちは、右翼or左翼と攻撃を受けても「日本民族が没落する道」は選択しない。

 国益を迫求し、アジア世界の一員であることに誇りを持つべきなのだ。いい換えれば、近隣諸国に密接な関係を持つべきなのだ。それは世界最大のテロ国家=米国と関係をより対等にすべき時が来たのだ。

 正直にいおう。日本が米国のイラク攻撃に組して何の利益があるのかと。それよりも、北朝鮮の「米朝交渉」のシグナルを受け止め、「米朝交渉」の早急な再開を迫求すべきなのだ。

 アジア緒国は近隣外交と自カ更生に必死だ。これに黙し、米国に眼を向けていては「日没」は疑いを入れない。

 話を転じて、「米・ソ」支配の時代は終わった。「社会主義国」は崩壊とともに資本主義が迷路をたどっている現在である。

 国益を通したインターナショナリズムが現在的な最大目標だが、福田(小泉)内閣は米国追随の目本外交を根っから放棄している。米国一辺倒外交に何の意味があるのか。株の低迷、軍拡のハケ口の戦争の道、こんな国に何の魅力があるのだ。

 眼をアジア世界に転ずることが大切だ。

 ここで一服。多くの人は中国、ロシアを「社会主義国」として錯覚している。これは大嘘。

 市場経済、株の取引き、政党政治など社会主義とは無縁だ。これまでの歴史でマルクスが提起した社会主義はどこにもなかった。

 さて、私たち地球丸の21世紀の世界と日本は何処に行くのか。ノーペル賞の小柴名誉教授はニュートリノの質量発見で宇宙が半永久的に膨張することを解明し、資本主義社会は中国を除いて収縮している。近未来の内に中国も収縮をはじめるだろう。活気のない地球丸は火星、宇宙ステーションにこの社会の活路を見出すのだろうか。

 そこでの活動は「新鮮かつ躍動」に満ちるだろう。「食物革命」も起きるだろう。その原動カ に北東アジアが先陣を切るにちがいない。

 黄色・黒人に栄光あれ!

 だがしかし、日本は今日のままでは中国、韓国、ヴェトナムの後塵を踏むことは疑いを入れない。

 学カ低下はその象徴である。
                                        
※1)π=πで、π=3で球を作ったら0.14以下歪むのだ。バカ文部科学省

※2)官民交流の早急な実現を急ぐべきである。