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平成17年3月28日


平成17年2月27日(日)、本年最初の「教養講座」が練馬区旭町南地区区民館で開催された。

  定刻の13時30分、加藤総本部行動隊長の開催の号令に続いて冒頭に山崎総本部総局長より「尖閣諸島魚釣島灯台」の国家移譲に関する経緯報告(当HP参照)がなされた。

 尖閣諸島の歴史的経緯や同島を取巻く灯台建設前後の国際情勢に関しては昨年夏の教養講座で説明されるなど、かねてより周知徹底されており、更に平易な文書として政財界出版社発行の月刊誌「政財界3月号」に分かりやすく掲載されている由から割愛する旨が伝えられ、今回のテーマは灯台を国に移譲するにあたって政府側から日本青年社にむけた接触の時期から移譲完了までの空白期間に起こった出来事や疑問点などが焦点であった。 以上の報告を以って第1部が終了した。

  ここで10分間の休憩をはさんで第2部に移り、鎌田総本部教導委員長より「責任と自覚」についての講話がなされた。

 内容は人格の基礎をなす名誉と恥の連面性すなわち「廉恥」の精神についてのものである「恥」とはしばしば受動的な言葉として他人から「かかされる」ものとして使われがちであるが、本来は責任と自覚の中から自らを律するにあたり、制御と抑制がなされず、生き方そのものに「名」と「誉」を損ない、体面を失った時に感じる自己感情を示すものである。そこに潔さを示す「廉」というものが組み合わされることにより、自浄性すなわち自身への戒めとなる廉恥の精神と結合し、責任と自覚へと連結する。つまり恥はかかされるものである以前に知るものであり、大勢の中に見出す己という自覚の発揚こそが名と誉れを守り抜く姿勢と態度であり、問い掛ける対象は「個」であっても、その見地は「公」にならなければならず、社会の中にある自分と、自分が行為をなす社会への役務を言う。負い、果たすべき責任と心得、わきまえる自覚こそが日本人の日本人たる武士道の基本であると述べられた。

  その後、それらの教えに相反する利己主義との対比について参加者に問いかけがあった。利己主義の例題として中共の文化大革命時に掲げられた「造反有利」と「目的は手段を正当化する」などが挙げられ、目的は手段を正当化するのか?そもそも目的とは?目的が必要とするものは?などの定義について考察し、参加者からは活発な意見が発せられた。 その中でイラク戦争の目的についての考査や手段以前に現代世相における目的の多様化などが指摘され、事の正当性や正義の在り方に至る議論が白熱し講座は終了した。

  今回の教養講座には民族運動に邁進する若手の意見を聞きたいとの理由からニューズウィーク東京支局の記者が参加し、他方においてはホームページを見て関心を寄せていただいた一般の参加者も多数受講するなど特出しべき点も多く見とまられた。