平成25年度  秋季(10月度) 「全国代表者・役員会議
杉山会長補佐  総括


 日本青年社結成以来の記録的な二つのメイン活動であった北方領土返還運動、尖閣諸島実効支配という運動は、正に日本青年社の魂を捧げた運動であったが、このような運動がいま確実に成果を出している。それは日本青年社の歴史に見合った、その時々の長い闘いが確実な成果を結びつつある時代に入ってきたと言いえるのではないか。ご存知のように我々は取り組む運動に目標を掲げ、その道がどんなに困難であっても必ず結果を導き出す。だからこそ我々は、正に日本の未来を勝ち取る運動家思想集団だという自負を持っていいと考えています。北方領土問題に限っていえば、我々は今のロシアがソ連という共産主義国家であった時代、ソ連に対し北方領土奪還運動と銘打って日本でもっとも過激な運動を展開してきました。


 本日、講演をいただいたサルキソフ先生も、当時はソ連大使館の関係者であったと聞いていますが、我々はかつてソ連に対する最も激しい敵としての存在であり、そのとき掲げた運動方針は、北方四島奪還運動と銘打ちながらも、基本的には共産主義打倒の思想運動でありました。正に自由と平和を破壊する共産主義を世界から一掃するために我々は闘うんだという意思に基づいて展開されていた。


 具体的に言えば、かつてソ連がアフガニスタンに軍事侵攻したとき、世界でいち早く唯一武器を持ってソ連軍と闘ったのも日本青年社をおいて他にはなかった。日本青年社だけがソ連軍と真っ向から正義の闘いを展開したんです。だがソ連という国は自己崩壊してしまった。そこで我々はソ連がロシアに変わった段階で一つの運動の方向転換をしなければならないと自覚しました。それが具体的に展開されたのが、4年前のロシア訪問です。先ほど先生が言ったようにロシアという国は本来日本と親密な関係だった。しかしスターリンに支配されたソ連という国家は残念にも日本ともっとも敵対する国家になってしまった。


 だが日本人はロシア民族と敵対するわけではない。ロシア民族と私たちは非常に友好的な立場を確認しあいながら、その友好を保つために、その間に横たわる領土問題を解決しなければならないのではないのか。そういう思いで私たちはロシア訪問を実現したわけであります。


 このとき、いわゆる右翼陣営の中で北方領土の四島一括返還以外のことを言えば、正に敵であるというように認識されていました。新聞テレビなどのマスコミ界においても、四島一括返還以外に発言すれば、いわゆる右翼陣営から袋叩きに会う。言論界においても袋叩きにあう。そのような状態を我々日本青年社は大きく打ち破りました。つまり原則論である四島一括返還だけを叫んでいても返還交渉は一歩も進まない。このような状態をいつまでも続けていくならば、領土返還問題は永久に解決しない状態に追い込んでしまうことになる。言い換えれば、領土返還なんかはどうでもいい、私たちはそういうことをただ言っていればいいんだというような運動になってしまうことになるのではないのか。我々が本当に求めたのはあの島々を日本に取り戻す、あの豊かな海洋資源を日本に取り戻す。漁民の安全を確保する。こういうことを実現する運動として展開しなければならない。……いつまでも反ソ連、反ロシアと言う形の運動ではなく、そういうものから脱却して、国益のための運動、国民とともに展開できる運動、我々日本青年社はこういう運動にしなければならないということを四年前に明確にしました。


 ところが今どうでしょう。雑誌やテレビの座談会においても、領土問題に対して自由な発言が解禁されています。また領土返還を本気で考えたとき、あの領土にすでに3世代4世代のロシアの人たちが住んでいる。こういう現実にも向き合わなければならないという問題を抜きにしてこの領土返還の実現というものは非常に困難であります。このような困難を見据えた上で、実際に両国民の理解のもとで返還を実現しなければならない。今ならば実現する可能性がある。しかし、このまま後10年20年とズルズル同じ状態が続けば、あの北方四島は永久に日本に帰ってこない。そういう危機感を我々は持つべきである。だから我々はいまこの段階で一挙に返還を実現する、こういう強い思いを持つと同時に、日本国民全体が思いを共有する必要がある。当然、あの四島を返還することに関しては、日本国内でもロシア国内でも大きな批判や反対が起こると思います。しかし、そういう問題を取り除くために、ロシアも日本も国内で起きる反対運動を乗り越えて返還を実現させる。この強い意思がなければ、北方四島の返還は実現しないと言うことを我々は確信するが、こういうことが日本に欠けていたのではないのか。


 日本青年社はタブーに挑戦し、タブーを乗り越えて、領土返還を実現するという硬い決意と、本日のサルキソフ先生の貴重な意見などを踏まえながら、領土問題解決に向けた運動を展開していくことをここに誓い合って本日の総括の結論とします。