平成16年11月7日、埼玉県朝霞市で行われた
「自衛隊中央観閲式」に向けての活動報告

11・7「自衛隊中央観閲式」に日本青年社は憲法改正を訴える活動を展開

平成16年11月08日

 平成16年11月7日、埼玉県にあり陸上自衛隊朝霞駐屯地において「自衛隊中央観閲式」が行われた。日本青年社は昭和57年から一貫して掲げている「改憲への道を拓こう 自衛隊違憲を突破口に」をスローガンの下、埼玉県朝霞市を中心にに我が国の現行憲法下における自衛隊の存在と憲法第9条の改正を訴える統一行動を実施した。

●自衛隊中央観閲式に対する活動報告●
06:30 埼玉県さいたま市の「荒川彩湖公園」に集合
07:00 統一行動決起大会
07:45 街宣行動に出発
08:30 陸上自衛隊朝霞駐屯地正門前到着
08:45 大野功統防衛庁長官宛の「要望書」手交
09:50 解散式
10:00

統一行動終了

 ◎出動車両   20車両
 ◎ 出動人員   150人

 午前6時30分、集合地である「荒川彩湖公園」には全車両、全隊員が集合。 集合時間が早朝だった事から朝食用の弁当が弁当が用意されていた。

 午前7時00分、高橋和己東海中部管区長兼御殿場支部長の指揮による国民儀礼を行った後に決起大会を開催、宇井野敬史青年学生局長兼城東本部長が「本日は早朝より大変ご苦労様です。日本青年社は昭和57年から「改憲への道を拓こう 自衛隊違憲を突破口に」をスローガンに掲げて憲法改正を訴える運動に取組んでいるが全隊員は日本青年社の名に恥じぬよう、運動の趣旨をしっかりと自覚した意義のある運動を行って欲しい」と力強い開会挨拶を行い、加藤順一行動隊長兼埼玉県本部長が活動の趣旨説明、運動局次長が大野功統防衛庁長官に手交する「要望書」を朗読した事に続き、亀田晋司情宣局長兼所沢支部長が運動の諸注意、車両編成とコース説明をし最後に大久保明行動服隊長の指揮で全員でシュプレヒコールを確認、午前7時45分、「荒川彩湖公園」を出発した。

 隊列を組んだ20台の街宣車両は志木市内から朝霞市内において憲法改正を訴えながら整然と車両を進め、午前8時30分頃に陸上自衛隊朝霞駐屯地に到着、正門前で全員が下車して川越街道旧道を徒歩デモ行進に移る。

 一方、防衛庁長官宛の要望書を提出する隊員4名と報道担当は駐屯地内において応対に出た防衛庁司令業務室長の中三佐に「要望書」を朗読して手交した後に徒歩デモ隊と合流し全員が車両に乗車、朝霞市内から志木市内を経て午前9時45分に「荒川彩湖公園」に到着、午前9時50分から始まった解散式では、綿貫浩東京管区長兼松風社代表が統一行動を総括を発表した事に続いて、貞方美津夫総合管区長が閉会挨拶で全出動隊員の労をねぎらうとともに今日の活動の成果を明日の糧にして日本青年社は今後も一丸となって更なる民族運動に向けて努力邁進して行く事を誓い合い、午前10時に統一行動を滞りなく終了した。

 

■  大野功統防衛庁長官に提出した「要望書」全文 ■


  本要望書を貴下に呈上するに当たり、一言申し上げておきたい。

  我々日本青年社は自衛官諸官が毎年、発生する災害に際して献身的な活躍をされている事に深甚なる敬意を表すと共に日夜分たぬ厳しい訓練に励んでいる姿には深い感動の念を抱いている。特に今年は例年にない度重なる台風上陸による被災地への救援活動に加えて、新潟県中越地震の際には、自衛官諸官の寝食を惜しまぬ活躍により多くの尊い生命が救われた事に我々の記憶に新しい処であり、一国民として心から感謝の意を表す次第である。

 我々日本青年社は、昭和五十七年から一貫して民族運動のスローガンの一つに「改憲への道を拓こう 自衛隊違憲を突破口に」を掲げている。自衛隊違憲なる言葉は一見、自衛隊の存在を否定する事が目的であるかのように受け止められるかも知れないが、我々の終局の目的は飽くまでも現行憲法を改正し、現在の自衛隊を真の軍隊、即ち国軍に改編する事にある旨をまず明らかにしておきたい。

 さて、我が国の自衛隊は昭和二十五年の朝鮮戦争勃発時に警察予備隊として組織され、同ニ七年に保安隊と改称、同ニ九年に自衛隊を成立して以来、東西の冷戦期においては専守防衛の枠内で日米安保条約に基づく在日米軍の日本防衛機能を補完する役割を果たしてきたが国民からの蔑視は避けることはできなかった。

  然し一九九○年代に入ると国際協力の目的で、自衛隊がカンボジアPKO,モザンビークPKO,ルワンダ難民救援、ゴラン高原PKO,ホンジャラス国際緊急援助活動、トルコ国際緊急援助活動、東ティモール避難民救援、インド国際緊急援助活動、アフガニスタン難民救援、テロ特措法インド洋派遣、東ティモールPKO,そして現在はイラク難民救援活動に自衛官諸官が海外派遣されて人道的貢献を果たし、また一方で有事法制の策定、防衛大綱の見直し、多機能弾力的防衛力構想に伴う防衛力整備、在日米軍再編が日米間で協議されている事は、一見我が国の国防体制が強化されているように見受けられるが、現実には国家の行動規範である現行憲法第九条を改正しない限り、自衛隊が本文とする国民の生命と財産を守るべき真の軍隊、即ち国軍としての機能は果たす事ができる筈もない。

 その証左は自衛隊が海外で取組む諸活動においては憲法第九条が障害となり常に他国の軍隊に現地における治安を委ねざるを得ない状態であり、また最近頻繁に起こっている中国艦船の領海侵犯、今年の三月二十四日に尖閣諸島魚釣島に中国人活動家と称する者が不法上陸した直後に始まった我が国の排他的経済水域周辺での天然ガス田開発、北朝鮮の核開発とミサイル発射問題等など、我が国を取巻く東アジア情勢と我が国の危機管理体制,強いては国防体制の現実を鑑みれば一目瞭然であるが、一九九○年代から始まった自衛隊の海外派遣は、その組織の統率ぶりと活躍がメディアを通して報道されている事から 国民の自衛隊に対する認識は明らかに変化している。

  かつて吉田首相が「戦力なき軍隊」と言った自衛隊が最近は政府高官が「自衛隊は軍隊」と言う言葉が出るようになった。これらは正に時代の変化であり、我が国が真の軍隊を必要としている事は言うまでもないが、我々は現状においては自衛隊が軍隊として本来の任務を全うできないことに無念やる方ない思いである、何故ならば現行憲法下においては自衛隊は飽くまで憲法の私生児だからだ。

  防衛庁長官たる貴下にはこの事実を良くご認識頂き、貴下が一日も早く憲法の私生児たる部下をその桎梏から開放するように要望する。その方法は唯一、憲法第九条を改正する事である。それが貴下の部下たる自衛官諸官に対する思いやりであり愛情ではなかろうか。

 重ねて申し上げる。貴職が国防の任にあたる防衛庁長官として自衛官諸官に誇りを求めるのであるならば、貴下に課せられた急務はわが国の安全保障戦略、即ち国防戦略を早急に確立し我が国は我が国民で護り抜こうとの決意を国民の前に明らかにする事が肝要であり、その為にも現行憲法で曖昧な立場に置かれている自衛隊を憲法上、日本の真の軍隊として認知するよう憲法改正に向けて政府部内で強力なリーダーシップを発揮すべきでである。

 防衛庁長官たる重責を担われておられる貴職には是非とも我々の憲法改正への熱情を御賢察の上、真の国軍創設への御決意を強められん事を衷心より願ってやまない。

右、要望する。

平成十六年十一月七日

政治結社
日本青年社

 国務大臣
 防衛庁長官
 大 野 功 統 殿



陸上自衛隊朝霧駐屯地で「要望書」を手交

防衛庁にて「要望書」を手交

※ なお、大野功統防衛庁長官宛の「要望書」は11月5日(金)に東京・市ヶ谷の防衛庁において防衛庁長官官房文書課専門官の武村吉浩事務官にも手交してある。